2020年の新型コロナウィルス感染症蔓延に伴うオンライン教育のニーズの高まりも背景として,研究グループが培ってきた会話AI技術をフル活用した先進的な英会話教育支援を行います.早稲田大学グローバルエデュケーションセンターと株式会社早稲田大学アカデミックソリューションが開発・実施し高い効果を上げてきたコミュニケーション志向英会話プログラムTutorial Englishの実績・ノウハウを活かし,英語教育の専門家とAIが連携して受講者の英語コミュニケーション能力を判定したり,学習者と教育者の双方に対して納得感のあるオンライン授業システムを実現することを目指します.具体的には,以下の3つの研究開発テーマから構成されます.
受講者の英会話能力がバランス良く観察できるように設計されたシナリオに基づく英会話データおよび実際のオンライン英会話の大規模データセットを構築しています.>>詳しく読む
英会話能力判定は一般的に判定者の知識と経験に大きく依存してしまう属人性の問題がありました.そこで本研究では,英会話能力判定の枠組みをニューラルネットワークの構造に予め組み込むことで判断過程を説明可能とした上で,能動学習の枠組みを用いて,AIが能力判定の確信度が低いと判定した事例から優先的にその判断根拠も示して経験豊富な人間の判定者に最終判断を下してもらうような,人とAIが協働し共に成長する枠組みを提案しています.>>詳しく読む
開発された英会話能力判定システムを用いて,オンライン英会話授業の中で受講者の能力が短期・長期的にどのように成長しているのかを,大規模リアルタイム英会話データ分析から得られる知識と英語教育の専門家が持つ指導方針を融合して可視化・言語化し,学習者と教育者の双方に対して納得感のあるフィードバックをする枠組みを開発しています.>>詳しく読む
本研究が理論的基礎とするヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)では,人間は社会的環境に状況づけられた存在(Social Agent)として定義され,特定のタスクごとにどのようにコミュニケーション能力・戦略の質を評価するべきかについて広範かつ網羅的に整理されています.そのような理論と大規模データに基づいて設計される英会話支援AIは,学習者と教育者の双方に短・長期的な学習効果を説明できる技術・サービスの基盤となりえることが期待されます.
AIの推論結果の説明性ならびに信頼性等の問題に対して2020年度から2024年度までの5年間のプロジェクトとして実施されているNEDO事業をご紹介します.>>詳しく読む
早稲田大学で展開されている,コミュニケーション志向英会話授業Tutorial Englishについてご紹介します.>>詳しく読む